SNS越しの “グラレコ” が新しい領域に広がる度に、新しいプレイヤーが増えて、誤解も増えて、色々な反感も生まれて…という波を、2013年から5回以上は経験してきてる。コロナの影響でオンラインでの交流が増えてるので、また波が来てる感じする。
だけど最近は「グラフィックレコーダー」と名乗る人たちが、しっかりと考えや意思表明する人が増えている印象なので、実はあまり不安ではない。
何に興味あるかと言うと「新しいモノゴトが広まる時の誤解と反感を繰り返すループの乗り越え方」 戦闘が巻き起こると分野自体死んでしまう…。誠実な対話に繋げるために、どんなデザインができるのか? ループを乗り越えるために今までやったことは反省だらけ。何が正解か解らないけど考えてること。
実際 “デザイン思考” は、傷だらけ腫れ物の概念になってしまったように思う。 社会に有用だけど、クオリティの計測が難しいデリケートな概念って、殻に包んで権威化して大事にすると誰にも伝わらないし、フラットにオープンにしすぎると良いように使われて陳腐化する可能性は高まる。このバランス。
About The Author
清水淳子 | shimizu junko
デザインリサーチャー / 情報環境×視覚言語の研究 / 2009年 多摩美術大学情報デザイン学科卒業後 デザイナーに。2013年Tokyo Graphic Recorderとして活動開始。2019年、東京藝術大学デザイン科修士課程修了。現在、多摩美術大学情報デザイン学科専任講師として、多様な人々が集まる場で既存の境界線を再定義できる状態 “Reborder”を研究中。著書に「Graphic-Recorder-―議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書」がある。 twitter@4mimimizuでも日々色々と発信してます。