2010.06.27の日記
1枚のワンピースを365日着続けるという「Uniform Project」
そして先日、Sheenaさんと同じワンピースが365着限定、価格は180ドルで販売されたので購入してみました。決して安くはないのですが、うち30ドルは、インドの教育サポート団体「Akanksha」に寄付され、インドの子どもたちへの就学支援に役立てられることになっているとのこと。
Uniform Projectはサイト立ち上げから3週間で12.5万ものページビューを獲得。さらにプロジェクト期間1年間で約200人分のインドの子どもたちの学費を集めたようです。365着は発売開始からわずか10日足らずで完売したようです。本当に凄いです。
思いつきでもなんでも不可能かもしれない事も、webにのせて、注目されればあっというまに現実になってしまう2010年。それだけに危険もリスクも沢山なのですが、やっぱりwebのパワーって興味深いです。
そしてついに昨日届きました。早速着てみて、とりあえずはジャパニーズカルチャーの『PURIKURA』を使用しつつ、お礼を送ってみた。刺激的な素晴らしいプロジェクトに出会えた事に感謝です。
***
Uniform Projectの目的はインドの子どもを救うことなのですが、個人的にはファッションの洗脳にかかっている先進国の女性を救うプロジェクトでもあるなぁ、と思いました。『いろんな種類の服をシーズンごとに買い足していかないと、ファッションではない、恥ずかしい。同じ服を毎日着るなんて絶対できない。』っていう呪いのような強迫観念のような。ひとつのワンピースともらいもののアクセサリーのSheenaのスタイルは、そんな固定観念から解放される感覚。女性を窮屈なコルセットから解放したココ・シャネルとよく似ている。
気がつかないけど、時代ごとにファッションの洗脳ってあるんだろうな。(流行ともいう?)その洗脳は一見とても華やかで、きらびやかなんだけど、裏では女性ならではの見栄とか意地とかがゴリゴリにドロドロになって煮詰まってく感じも同時進行している気がしてならない。その洗脳をさらさら鮮やかに解いてく人って、いつも時代も素敵だ。
2010.06.27
About The Author
清水淳子 | shimizu junko
デザインリサーチャー / 情報環境×視覚言語の研究 / 2009年 多摩美術大学情報デザイン学科卒業後 デザイナーに。2013年Tokyo Graphic Recorderとして活動開始。2019年、東京藝術大学デザイン科修士課程修了。現在、多摩美術大学情報デザイン学科専任講師として、多様な人々が集まる場で既存の境界線を再定義できる状態 “Reborder”を研究中。著書に「Graphic-Recorder-―議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書」がある。 twitter@4mimimizuでも日々色々と発信してます。